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2006年08月16日
今聴いている曲(マーラー第4交響曲)
4番は、マーラーの中では聴く機会は多くない。
好きだしよく聴くのは3番や7番なのだが(9番や大地の歌は重すぎて、聴く側にも気構えがいるので、曲は好きでもそんなに聴かない、聴けない)、嫌いだった8番が、一昨日聴いたとあるCDで気に入ったのをきっかけに、ちょっとマーラーづいているのだ。
聴いているのはライナー/シカゴ交響楽団のSACDである。
SACDは、最近機器を購入した。出始めて5年以上も興味が湧かなかったフォーマットだが、たまたまハイブリッド盤を中古CD屋で見つけて数枚持っていたのと、CDプレーヤの買い替え時期だった(実はとっくに過ぎていた。13年前の物で、一昨年メンテナンスに出したら「今度壊れたら修理できません」といわれたのだ)こともあり、いっそのことSACDプレーヤを導入することとした。買ったのはオークション、つまり中古なのだが。
実際聴いてみると、SACDは思いのほか良かった。
名前から連想するようなHiFiな感じよりも、むしろ自然な音がする。殊に余韻が消えていく感じがすばらしい。
CDだと「オーディオを聴いている」という感じが消えないのだが、SACDだといつの間にか音楽だけに気をとられてオーディオを忘れる。CDでも特に好きな盤ではそうなるが、SACDのほうがそうなりやすいのは確かだ。大半の盤でそうなるのだ。CDでは、せいぜい1%くらいの盤でしかなれない、とても幸せな状態に。
CDのほうがメリハリがつきやすいかもしれない。だからオーディオ的には派手だが、音楽に入り込みにくいのだ。SACDを聴いていると、昔のLPの音はこんなだったような気がする。LPからCDへの変化においては、便利さと引き換えに失ったものが、やはりあった。
ライナー/シカゴ交響楽団の録音は1958年。ほとんど半世紀前だ。ところどころ、金管の音が薄っぺらに聴こえることがあるが、全体としてなかなか具合が良い。
何より、オケが上手い。上手すぎる。このコンビでのロッシーニの序曲集やR・シュトラウスなどでも、あまりの上手さに聴くたびにため息が出る。それでいて、ショルティのときのようなメカニックな様相は呈することなく、むしろ内側に熱い血が流れている、しなやかさをも併せ持った筋肉美のようだ。シカゴの黄金時代は、やはりショルティよりもライナーの頃にあったのだ。
ちなみにこの両者の間に、短いながらマルティノン時代というのもあった。一般にはミスマッチとして評判が良くないが、実はマルティノンらしい切れの良さを聴かせる名盤がいくつか残されているようだ。これも楽しみである。
投稿者 clad : 2006年08月16日 22:58